~つながろうFUNINで代表として活動する辻の経験も振り返ろうと思います~

※受託までは同じ斡旋団体さんを通していたとしても、その流れなどは個々で異なりますので、ご参考までにご覧ください。

 

まず、特別養子縁組制度で子どもを迎えるには…

現在は各県にある児童相談所や、養子縁組あっせん事業者を通して迎えることが一般的ではないかと思います。

 

その中で私たちが頼ったのは東京の斡旋団体さん。

研修も多くて申請にもたくさん書類が必要だったりしましたが、何よりそこのスタッフの方が信頼出来たから、というのが一番の決め手だったように思います。

 

また、いくら団体さんが信頼出来ていたとしても、やっぱり血のつながりのない子を突然迎えて日常生活を送り、生涯共に歩んでいくということに不安を覚えない人はいないと思います。

 

そのことについても申請する前からたくさん夫婦で悩んできましたが、その悩みを研修会などで先輩養親さんたちと共有できたことは、私たちとって大きかったと思います。

 

そうして特別養子縁組を考え始めて約3年、色んな不安を夫婦で乗り越え、やっと待機家庭(いつでも子どもを迎えられる状態になったこと)になりました。

 

さ、そんな長い道のりの末に始まる息子との生活。

 

まず、我が家に迎える子どもの情報は、お迎えに行く1週間前くらいに電話で初めて聞きました。

 

緊張感に包まれた電話。

「受託できますか?」 「はい」

 

その時のメモをまだ取っていますが、それを見るだけであの時の緊張と興奮を思い出します。

 

お迎えするまでの一週間、とりあえず育児グッズの準備に奔走!

 

それまでは年齢も性別も分からないので、何も準備はするなと言われていたこともあり、本当に1週間で全てを揃えます。

 

今まで堂々と歩けなかった育児用品売り場。

 

そこを夫とカートを押しながら歩けているだけで、なんかもう感激してしまった自分がいました。笑 今思い出しても泣ける~。

 

たくさん赤ちゃん用品を買い物して洗濯して畳んで。

ひとつひとつに感動しながら、本当に我が家に子どもがくるんだな、親になるんだなと気持ちを固めていきました。

 

一般的には妊娠が分かって、出産に至るまでの約10か月間に我が子の存在を感じながら愛おしみながらその覚悟を固めていくものだと思いますが、その時間は私たちにとってはこの瞬間からでした。

 

お迎えの日は最後の夫婦二人旅を楽しむように、満開の桜を眺めながらゆっくり在来線に揺られ~

 

そして待ちに待った息子との対面の瞬間。

 

「わ~!この子か~!」と心の中では興奮しつつも、院内でスタッフの人に見守られているということもあり、静かに眠る息子をただただ見つめながら抱っこ。沐浴をしたりミルクをあげて自宅へ帰ります。

 

さぁここから始まる息子との生活。

 

この時はまだ知る由もなかった、子育ての大変さ。笑

このつづきはまた次回~。